macross個人的創作話「カミング・トゥー・タウン」【2】

少々遅れてしまいましたが、SSのつづきの推敲が終わったので更新します^^;
マクロス関係が久々すぎて、読んでくださる方がいるかな~と思ってましたが、コメントまでいただけてほんっと嬉しいです。

【2】では、以前差し上げたSSのオリキャラに出てもらうことにしました^^
前回は名ばかりでしたが、どうなることやらw
オリジナル・キャラクターに名前付けるのが意外と難しい。
もともと名づけ親のセンスないし(飼ってた鳥の名前がピーちゃんですからww)、付けてみてなんとなくキャラが変わってくるってこともあるんですね。

このSSは【3】が少々長めでそこで終わる予定です。ちゃっちゃと更新したいと思ってはいますが;;(出来るかぁ;;)



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「カミング・トゥー・タウン」【2】






「オレ、決着つけたいんです!」
部下のリランがガッツポーズしながら言い放った。

「・・・なにを力んでるんだ?お前は」

輝のチーム3人は整備室からミーティング・ルームへ向かっていた。
なにぞ意気込む部下の真意が輝にはまるで分からない。

「少佐、こいつが対決するのは、コレですよ、コレ」
同じくしてもう一人の部下、アンソニーが輝の目の前に小指を出した。
「・・・あー、そういうこと・・・」
抑揚もなく輝は言い置いてしまった。
「・・・なんですか、少佐。あー、自分には関係ないってハナシですか」
「それで結構。お前らのそーゆー話は聞き飽きたし」

――若い部下はいつだって賑々しい。
輝は前を向いたまま返事をした。

「少佐ー、いくら所帯持ちとはいえ、枯れるのはまだ早いですよ」
アンソニーがたしなめるような声で言う。
「ホント、年寄りくさいですよー、健康な男子たるものあっちの狙撃も必要なわけで」
「そうですよ!・・・艦長だけで物足りないならいっそ浮気のひとつやふたつ・・・イテッ!」
輝は右の頭を持っていたファイルで叩いた。
返してウラで左の頭も叩く。
「痛たたっ!」
「お前ら、ここはどこだ?もしかして軍司令部の廊下」
「へ、へい、そうでした・・・。けど、少佐ってそんなに頭の固いシトでしたっけ?」
「リラン、少佐はね、あんな偉大な人物と毎日一緒ベッドに寝てるんだぞ。そりゃ生真面目さも伝染る・・・テッ!」
さらに一発ずつ部下へ輝が追撃した。
「お前ら、敵を追うときもそうやってしつこく、しぶとくするんだぞ、いっか?」
早口言い終えて輝はふたたび歩き出した。

「へ、へい・・・でもプライベートの相談も乗ってくれるのが良き上司というものですよ?」
口の減らないリランはまだ17歳。
さらりとした髪に背が高く、軽薄そうだったがパイロット技術は抜きん出ていた。
当の本人は必死の様子だが、彼に狙い撃ちされたら女の子はかなりの確率で落ちるかも、と輝は思っていた、が、必要以上に調子に乗らせるの・・・だから口には出すまい。

「まあ、少佐の立場を考えるとね、理解できます、奥様がおエラがたなんだから」
と、物分りの良さそうなことを言ったのはアンソニー。
彼の家系は代々軍人だがお堅い優等生ってわけでもない明るい若者。根は真面目だ。
しかも見た目が・・・そう、未沙の憧れていたライバーにちょっと似ているのだ。が、未沙の初恋のヒトに似ているだなんて・・・それも決して口には出すまい。

「お偉いなんて、そんな言い方、するなよ」
「は、はぁ・・・すみません」

輝は大人しくなった部下を横目にクスリと笑った。
「・・・まあ、ここだけの話」「怖いぞ、未沙は」

「やっぱりそうなんですね!噂では聞いてました、とても厳しいオペレーターだったってことは」
「一条家の力関係は、この艦と同じなんですね」
「・・・お前ら本人を目の前によく言うような!――でも、ま、否定はできない」
しゃあしゃあと言い放つ部下に内心呆れつつ、輝はあっけなく認める。
「でも、一見、早瀬艦長ってそういう風には思えないよなあ」
「うん、キレイだしエレガントだし・・・」
「パイロット仲間でも艦長のファンという奴、結構いますよ」
「えっ!未沙のファンだって?!」
輝の足が思わず止まった。

「そんなに驚かなくても・・・」
「少佐、ヒドイ、古女房ってやつですか」
「それより嫉妬じゃなかろーか?」

「いや、そうじゃないけど・・・」

(未沙の代名詞って、鬼より怖い鬼士官だったハズ・・・)

部下の報告に嬉しいような、おかしいような・・・で、輝はふぅんと鼻息を鳴らした。

「ねえ、少佐、モニターで艦長に見とれたりしませんでした?」
「ムラムラしたりとか」
「ない」
悪戯っぽい部下たちの顔がせまる。
「一度も?」
「ああ、一度も」
「じゃあ、他の子には?」
「それもあるわけな・・・いや・・・あっ!」
と、輝は慌てて口を結んだ。
が、二人は残念そうな顔をするだけで気がつかなかったようだ。

――危ない、危ない。でも、ずっと昔のことだ。

「じゃあ、一体全体どうやって結ばれたんですか?大恋愛だったと聞いていますけど」
「大体ですよ、とっちらかってる一条少佐と艦長がどういうワケでくっついたんだかが・・・」
「・・・リラン、もう一度ブタれたいとでも?」
「い、いえ・・・」
リランがエヘヘと体を縮めてみせた。
自分より背の高いリランのしぐさが輝はおかしくって吹き出した。
「別に、未沙とオレなんて普通の夫婦ってヤツだと思うよ」
「全然普通じゃないですよー、だって相手は艦長ですよー」
アンソニーが目を丸くして否定している。

「うん、でもさ、オレは、」「“艦長”と結婚したわけじゃなくて、未沙と結婚したんだから」

思わず躊躇なく口に出してしまってから、輝はひどく後悔した。
部下たちに気づかせまいとめいいっぱい平常心を保とうとしたが・・・ムダだった。

「オーーーッ!!そぉうーこなくっちゃー!ついに出ましたあ!」
「おノロケ、いただきましたーぁ!」

部下たちははしゃぎ、輝にハグをする。

「もう・・・なんでいちいちお前らはそう盛り上がれるんだよ!」
輝は顔を赤くしながら、声を荒げてみせた。
「少佐、ここまで来たら教えましょう、でないと、さっきの古女房的な発言、チャット・ミーティングでバラしますよ?」
アンソニーが輝のわき腹を小突く。
「甘~いクリスマス・イヴの過ごし方だけでもいいですから!」
リランも手を替え品を替え追求をゆるめない。
「そうですよ、クリスマスはどんな風に過ごすんです?」

「クリスマス・・・?」
輝の口調が少し曇った。
「・・・うちは全然参考にならないよ」
と、ぶっきらぼうに答えた。

「またまたー、照れちゃって」
「ホントだよ」
そう言って、輝はスタスタと歩いていってしまった。
「謙遜ですか、でも、少佐は結婚だってしてるんですし経験豊富・・・」
「そんなの関係あるか。しかも、未沙はクリスマスが好きじゃないらしい」
意外な言葉に二人の部下同志、視線を合わせた。
「ど、どうしてそう思うんですか、少佐?」
「じゃあ、クリスマス・イベントとかしないんですか?」
「いいや・・・やるにはやる」
「なんだ、やってるんじゃないですかー、女はそういうの好きですしねー」
リランが分かったような口を利く。
「やるってロマンチックなこと、でしょう?」
アンソニーがにやりと笑った。
「少佐、教えてくださいよ!」

輝がリランとアンソニーへ振り返る。
「・・・じゃあ、お前らがそんなに言うなら話してやるけどな・・・」
そして、しょうがない、という風に肩をすくませた。

「やった!待ってました!」
部下の期待の視線が輝の一身に集まる。

「まず一例だけど、例えば去年さ、『うちは鳥料理は作らないの?』って訊いたとする」
「はいはい」
「そのあと、『ローストビーフじゃダメなの?』って未沙がカンカン怒る」
「はぁ・・・」
「そしてパーティーはお開き!」
「な、なんですかそれ・・・」
「前の年は――未来が生まれた年だけど――忙しいからって用意したシャンパンも開けずに、艦長のお仕事だ」
輝の沈んだ口調に部下二人は少しばかりたじろぐ思いがした。
「で、少佐は何してたんですか?」
「うん。ミクを寝かしつけて、あとで一人シャンパン飲んだ」
「さ、寂しいィ・・・!!」
「婚約中は・・・確かレストラン行ったんだな・・・最初は楽しかったけど、そのうちに未沙が無口になって、最後には会話がなくなって・・・」
「こ、怖~い。冬の怪談話ですぅ、それ・・・」
リランが顔を腕で覆い、泣くようなそぶりを見せた。
「というわけで。なんだかなあ、うちのクリスマスはつまらないことばっかり続いてるのさ。ま、そのかわり正月が楽しければいいって思ってるから・・・これで気が済んだか?だからお前らにクリスマスのアドバイスなんて出来ないってわけ」
「はぁ・・・」
さすがに心配げな顔をしたアンソニーが、
「・・・なにか、思い当たるようなフシ、ないんですか?」
と、訊ねると、
輝はあっさりと、
「ない」
と言った。

「じゃ、クリスマス・プレゼントはちゃんとあげてるんですか?釣った魚に・・・じゃないですよね?」」
紳士を自負する男、アンソニーが言った。
「ちゃんと、あげているよ」
「でも、好みじゃない、ってこともあるしね。男と女は微妙に価値観が違うことがあるんですよ」
「そうか?」
アンソニーが目の前に上げた指を輝は思わず見る。
ハタからしたらどっちが上司だか分からない状態。
「少佐、今年は徹底的にプレゼントのリサーチしてみたらどうです?」
「リサーチ?」
「そう。欲しいものをあげてご機嫌をとる・・・いえ、日ごろの感謝の気持ちを現すんですよ」
「ホラ、アンソニーはそういうの得意だろ、少佐のプレゼント選び、付き合ってあげたら?」
リランが名案とばかりに、ウィンクした。
「ええ、一緒に行きましょう!センスには結構自信があるんです」
そう言ってアンソニーは自分の胸をポンとたたいた。
「いいぞ!少佐はちょっとばかりニブチンだもの、ちゃんと艦長の喜ぶものを選べるよう、少佐にアドバイスしてやれ!クリスマスはハッピーじゃないと!」

・・・おせっかいな奴らめ。しかもちょっとバカされたのも分かってる。
でも並んだ屈託がなく嫌味もないその表情を見ていると、輝はちょっと怒る気になれないでいた。

「ま、そう言われてみればそうかもな・・・クリスマスってのは楽しくないと、な。了解、未沙の様子を伺ってみることにする」

ありがとなと、言って二人の部下より先に、輝はミーティング・ルームへ入っていった。

リランとアンソニーは部屋にはまだ入らず、部屋の前でくすくす笑っていた。

「・・・少佐、結局オレたちの意見を聞くなんて、な」
「・・・ああ、単純でカワイイな。そこに艦長はハマッたのかもしれない」






::::【3】へと続きます::::
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Commented by 桜陰堂 at 2010-04-19 23:07 x
パーメモも「白い追憶」も持ってないんで、年表がハッキリ解らないんですが、
クリスマスの不思議は、やっぱりアノ事件でしょうか。(笑)

これが、例の「男どもの会話」?
大丈夫ですよ、不自然な所は全然ないですよ。
最終話、楽しみにしています。
Commented by peppermint_y at 2010-04-20 00:27
桜陰堂さん
「パーメモ」も「白い~」も持っていても本を閉じれば同じです。人間の記憶ってどっちの意味でも恐ろしいです。
当たりです~、クリスマスの謎はアレです。
復讐に燃える未沙・・・その手に輝は、いや、光るは・・・w 火サスww

そうですかー、とってつけたような男子会話で申し訳ない;;
80年代ですから、まだまだ肉食男子がはびこっている時代ということで^^今世紀は絶滅したみたいですが^^;
Commented by 理沙 at 2010-04-21 08:49 x
火サス未沙www(笑)ワロタwwwww
「鬼艦長」は、やはり結婚して「丸くなっている」部分もあるんですね~。
それが輝からの「影響」なわけで、反対に輝の方は、元々の真っ正直な部分に、未沙からの「影響」で、大人として節度を守ろうとする真面目さを感じますよ~。
何だかんだ言っても、「夫婦」はこうして融合する事なので、若い部下お2人、気付いてない鈍な2人を、思いっきり苛めてやって下さい~!ヽ(´▽`)/(笑)

…さてさて、火サス未沙が、どんなどんでん返しをしますやら?
Commented by peppermint_y at 2010-04-22 01:12
理沙さんv
やっぱり松本清〇原作はやってくれるな・・・なんてw(本当にそう思います)

理沙さんそんな風に理解してくださったなんて。。。そうかーそうかーそうだったのかー、作者も今知りました(笑)
ちょっと上官風吹かせてる輝がイヤミかな、と思ったんですが、こんなんでよかったのですかね?
輝は部下に混じりそうでちょっとガードが固かったわりに、理沙さんところの輝のようなカッコ良さは出なかったですわ~^^:

さて、未沙が包丁を研いで~。
どんでん返し・・・ある意味そういう展開かもしれないです?
【1】は未沙のクリスマス・アレルギーを、【2】で輝に受動させて、【3】はそりゃもうすっとこどっこいww
意味が伝わるかどうかがとっても不安ですww(アップしちゃったけどww)
by peppermint_y | 2010-04-18 15:00 | comic | Comments(4)

昔のマンガやアニメに懐古中


by peppermint_y