macross個人的創作話「スウィート・バレンタイン」【上】

初日でも気分はすっかりゴールディ(造)。

やっとマクロスのSSを仕上げました 遅・・・ 

【上】・【下】の掲載なりますが、行間でスペースを多く使っただけで、内容はOH!気楽、なので気負わずど~ぞ。
先日のログしましたが、本編第21話「ミクロ・~」と初期ストーリーボード、ぷらす、小説版テイストを参考にしています。
参考・・・参考までならよかったんだけど、なんだ~けっきょく焼き直し~とも思ww
時間設定は「ミクロ・コスモス」のあとになるんですが、時期合ってないでしょ(^^;)、このへんもぜひともスルーでお願いしますんwww

創作過程中は他のSS書きさんがいうような『キャラが勝手に動き出す』とありがたいシステムは殆どなく(⊶ ⊷;)、ただ、TV版と映画版のそれぞれの舞台で作るとき、それぞれのキャラクターデザインを思い浮かべながら書くと、未沙やその他のキャラはそうでもないんですが、輝は自然と行動や言う事が違ってくることがあります。TV版はアウト・インプットがはげしくて、映画版は基本受動的なんじゃないですかね。
(と、言いつつ、「腕」が無いので表れてないと思いますが ^・Θ・^ ^・Θ・^ 
・・・この話はまた次回~)

文章作るのも難しいけど、絵は才能が占めるんじゃないかと思ってるんですよ。
だから悲しいけど、毛頭ムリっていうか。
近年、絵の伝える表現力ってすごいんだなあ、って思うんです。


では、前置きが長くなりましたが、いつもの通り「二次創作」をご理解いただける方のみ、お願いしま~す。


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「スウィート・バレンタイン」 【上】





『小白龍の初日なんで来てくれなかったの?聞いてない?!もー、ちゃんと伝えたのにい』

ミンメイの電話はいつも一方的なペース。
会っている時だってそうだけど。

『チケット買って観に来てくれたんだ!』

観たよ・・・でもすぐに出てきちゃったけど。
スクリーンのキスシーンが脳裏に蘇る。

『この間のトランスフォーメーション、すごく急だったじゃない、あのとき落ちそうになったのをカイフンが助けてくれたんだけど』

大好きなカイフン兄さん、ってか。
久しぶりに架けてきて、なんでカイフンのことなんか話すわけ?

『その時、なんでかカイフンがヒカルに見えたのよ』

えーっ、それはどういう・・・?

『私ね、最近、疲れちゃって辞めたいなって思うこともあるんだ――』

またお宅の気まぐれじゃないの?と毒づくこうと思ったら、そのあとミンメイは、ヒカルののん気な顔も見たいし、明日の夕方からオフだから会おうよ、と言った。

その後ろでは“ミンメイちゃーん、早く早く!”とせかす声が聞こえる。

『あ、じゃあ、公園の噴水に5時ね!明日はバレンタインだぞ!ヒカル、チョコレート誰にももらえないだろうから私が用意してあげる!』

そう言って、電話を切ってしまった。

「ちょ、ちょっと!」

オレの都合は聞いてないぞ。

しかし、ミンメイは運がいい・・・明日、オレは非番だった。

嫉妬しながらも、のこのこ会いに行こうとするオレ。
情けねえな、と思いながらも、気持ちはもう明日へと馳せていた。


                 ※


4時半。少し早かったかもしれない。
すでに公園までの大通りを歩いていた。

バレンタイン・デー。
ミンメイに言われるまですっかり忘れていた。

やっぱり、カイフンは仲の良いいとこ、というだけなのかもしれない。
でなきゃこんな日に別の男と会うこともないよな。
だからといってオレが本命というわけでもなく、

『はい!慈善チョコ!』

とか平気で言いそうだ。

首をすくめ、何気なくズボンのポケットに手を入れると、なにか触れた。
取り出すと食べ終えたガムの包みだった。
ダスト・ボックス、とその場をキョロキョロ探すと通りの先から出てくる人がふと目に入った。

見たことある・・・と思ったら、なんと、早瀬大尉、だった。

最近、よく偶然出くわす。
といっても、こっちの存在には気づいていないようだった。
道すがらその店を通り過ぎると、洋菓子店であることが分かった。

オレでも、チョコレートを買ったんだ、と思った。

――誰にあげる?

この間はあんな風に言ってたけど、実はカイフンのこと、忘れられないのかもしれないな。
カイフンのことは、憧れていた人に似てたから、と言ってたけど。

――憧れてたヤツって?

死んだとか言ってたっけ。
あの早瀬大尉が好きになる男ってどんなリッパなやつだ?

よそ見もせず、まっすぐ歩く大尉の後姿。

その真ん中にあるやわらかいヒップ――あっ、浮かれるのもほどほどにしろ、オレ。

とその瞬間、地面が揺れた。
そして、すかさず、けたたましい警報が鳴り始めた。

「――トランス・フォーメーションに入ります!市民のみなさんは至急近くの避難所に避難してください!」

え、ちょ、ちょっと・・・!
もう少しで”5時”なのに・・・。

ミンメイがまだこっちに向かっていないといいが・・・とりあえず公園までたどり着けば・・・と思った。
「うわっっ!!」
足元が大きく揺れた。
前につんのめったが、宙で手をかき、なんとか体勢を保つ。

視界の先の早瀬大尉はまた軍へ戻るのかと思った瞬間、
大尉が転んだ。
片方靴が脱げたまま座り込んでいる。

正直、ちょっと迷ったが、さすがにケガ人は放っては置けない。

「早瀬大尉!」
「―――・・・一条中尉!?」
「大丈夫?」
「ええ、ちょっと転んだだけ」
大尉は手を伸ばし、靴を寄せた。
片足は靴を履いたままでバランスが悪そうだったから、立つのに手を貸した。
「・・・また攻撃が始まっちゃいましたね」
「ええ。でも一条くんはなんだかのん気な顔してるわね・・・」

ん?早瀬大尉とミンメイが同じことを言った。

「キャーッ!!」

目の前にグワーーーン!と音を立て、大きな鉄壁のようなものが落ちた。
夢中で逃れた。
行く手を阻み目前の地面がせり上がる。
後戻りしようとふり返るが、進める道はもうどこもなかった。
気づけば、すでに奈落の底にいた。

          

「――同じ悪夢を見ているようだわ・・・」

早瀬大尉の声が空間を行ったり来たりした。

悪夢とは“小白龍の初日”のことだろう。

「今日もつぶされないだけよかったよ」

四方塞がれていたが、合致部分に歯抜けのようなところがあり、そこからなにかの光が反射し、かろうじてほの暗い状態だった。

また、すべなく大尉と座り込むしかなかった。

しかし、今日のオレはこの間とは違う。
あのミンメイとの約束がある。
解放されれば、ミンメイと会える・・・。

「この間は、付き合ってくれて・・・ありがとう」
「こっちこそ。コーラごちそうさま」

解放されて『もう少し歩こう』と言う大尉としばらく街を歩いた。
しかし、互いの隣にいたのは自分たちでなかったような気がする。

「それにしても・・・最近よく会うわね」
早瀬大尉は髪を整えながら言った。
「それはこっちのセリフです。所詮マクロス・シティの中だし」
「どこか、行くんだったの?」
「え、あ、ちょっと・・・ヤボ用・・・」

なんとなく本当のことが言えなかった。
しかも、大尉が軍人嫌いのカイフンと約束してるとは思えない。

「ずい分めかし込んでいるじゃない?」
そう言って大尉はなんだかニヤニヤした。

出てくる時にマックスにも同じことを言われた。
『――ごちそうさまです。あ、それを言うのは一条中尉かな?』
などと、けしからんことを言う。

「そ、そう?早瀬さんこそ、なにしてたのさ?」
察しはついていたが、わざとそう訊いた。
「私も一条くんと同じでヤボ用ってところね」
さっき転んだところが痛いのか、大尉は足をさすっていた。

ゴトンゴトン・・・と戦闘の物音が聞こえてくる。
なぜこんな日に限って、と恨み節を言っても相手は異星人。
文化なんてなにひとつも知らない、笑えもしない事実。

「でもまた誰かと一緒なら、退屈しないわ」
「そうは言っても出来の悪い部下とじゃ疲れるんじゃない?」
「あら、それはあなたの本音でしょ」
「いやーまぁ・・・」
と、ごまかして立膝をかかえる。
「・・・じゃあ、一条くん、バツとしてなにか話しなさい」
「話せ話せっていうけど、本当は大尉の方がおしゃべりなんだ」
「なーあーに?なにか言った?」
「な、なんでもない・・・今、話題を探してるんだ、大尉がさみしいって泣き出さないように」
「そうよ。女の子のハートはガラスで出来ているの」
「だから、女の子っていうガラじゃないって」
「ん、まあ!」
大尉は目を大きくして、プイッと横を向いてしまった。

――いつもの攻撃パターンであれば、もう少しで収束するだろう。
腕の時計を見ると、約束の時間を少し回ったところだった。

ミンメイ・・・またトランスフォーメーションの混乱に巻き込まれてないといいけど。
大丈夫かな・・・いや、彼女も悪運強いもんな。

髪を揺らし、笑顔で向かってくるミンメイが目に浮かぶ。
ほんの少しでもいいから。
今日は一目、ミンメイに会いたい。

「・・・一条くん?」
「え?」
「今、なんか笑ってた?」
「え!あ!わ!笑ってなんか・・・」
「あー、怪しい!」
「ちょ、ちょっと、怪しいってなにを根拠に・・・」
焦った。ミンメイのこと考えるとオレはニヤケるたらしい。
「まあ、いいわ――ねえ、一条くんは、民間人のときはレーサーだったんでしょう」
「ああ、そうだよ。親父がレーサーだったから」
「飛行機が、好きなのね」
「まあ・・・キライじゃないけど、生活のためって感じかな」
「今も昔もパイロットってワケね――じゃあ、戦争が終結して、地球に戻れたら、どっちの飛行機に乗るつもり?」
「・・・・」

急にそんな質問が来るとは思わなかった。

「さあ・・・・」

その答えもすぐに分からなかった。

「じゃあ、逆に聞くけど、もし平和に戻ったら統合軍は縮小することもあるわけ?」
「どうかしらね。でも、多分、その人の意思を尊重すると思うけど」

腕時計に目をやった。
認めると、なんでもなかったように手首をふってみせた。

「まだこんな状態じゃあね」
「でも軍は絶対に一条くんを必要とするわ。だって、いまやパイロットの中でも屈指の存在よ、技術もものすごく成長したもの」
そう言ったあと、大尉は腕を組み、ニヤッと笑った。
「と、まあ、手放しで褒めたいけど、たまに神経を逆なでしてくれるわね」
オレはため息とともに、
「――自分を棚に上げてよく言うよ」
と言った。

前半部分は、大尉の性格からして嘘じゃないと思う。
後半部分は、思い当たるフシが無くもない。

「早瀬さんはもちろん軍を続けていくんでしょう」
「そうね・・・」
大尉は頭を傾けて
「・・・・わからないわね」
と言った。

え?なんで?

軍人家系で、おやじさんは統合軍提督。
任務第一、いつだって軍人の鏡みたいじゃないか。

「――ねえ、攻撃止んだみたい」

そういえば、いつしか艦内の揺れが止んでいた。
惨い騒音も聞こえない。

「ああ・・・」
「あまり長引かなくて良かったわね」

囲いの中で解除のサイレンを待ちわびる。
いくらも経たないうちにそれは幾重にも重なって響いた。
すると頭の中はけたたましい音とミンメイのことでいっぱいになった。

――これでミンメイに会える。
遅くなってしまったけど、ミンメイに会えるんだ!

「大尉は動きが止まるまで座ってるほうがいいよ」
「そうします」
フォーメーションが解かれる瞬間を確信していそいそと立ち上がる。

・・・・・・・。

・・・・・・・。

・・・・・・・?!

なぜか・・・・・・いつものタイミングで動かない。
周囲の厚板は一ミリも動かず、迫ったままだった。

「ねえ、稼動が遅くない?」
「変ねえ・・・慣れない人が操作してるのかしら・・・」

同じ姿勢のまま待っていたが、それでも、なかなかその瞬間はやってこないのだった。

「解くのにこんなに時間がかかるなんておかしいわね」
「まさか・・・システム障害なんかじゃないよな」
「ただのエラーだったら、マニュアル作動へ移行して解決するはずよ」
「じゃ、ただのエラーじゃなかったらどのぐらいかかるの?」
「わからないわ」
「大尉でも?」
「ええ、そのあたりは専門の技術者じゃないと・・・」

・・・イヤな予感が頭をよぎった。






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by peppermint_y | 2009-05-02 17:01 | anime | Comments(0)